サビアンシンボルにタロットを使って二つのアプローチをしています。一つはサビアンのイメージからスプレッドを作り、カードを引いてリーディングしてみること。これは「その度数におけるその人の発達状態」を読み解く取り組みです。もう一つは度数に対応するカードからサビアンを考察してみることです(対応表はこちら)。
スプレッド
1.ゴールドラッシュ
このカードは、すべてを賭けるビジョンや夢を示しています。
リーディング結果
1.ゴールドラッシュ:ソード6逆
対話や情報交換の相互交流からの脱却、というビジョンや夢。
昨日の5度で岩場だったカードが逆位置で出ました。ビジネスを転覆させようとしていた高波に揺るぎなく動じなかった船から降りて、ゴールドラッシュの一攫千金に!
解説の要約
ルディア:ゴールドラッシュは人々を故郷の地から引き離す
より豊かな生活、富や権力、物質的にも精神的にも大きな達成を約束する新しい価値観を情熱的に追求します。人間の欲の喚起の先にあるのは、社会の中でより重要な役割、華やかな役割を果たしたいという心の底からの願望です。欲は倒錯した社会感覚の強化です。人や共同体すべてをこれまで以上に激しく包み込む一体感への切望は、より効果的な手段を探す動機となります。慣れ親しんだものから身を引き離し、ビジョンや夢にすべてを賭ける能力。キーワードは「貪欲、渇望」。
ジョーンズ:ゴールドラッシュ
個人の自発性や知性による天然資源の開拓。またすべての個人は、人生のありふれた限界や表面的な不備から本質的に独立しています。本物の事業には必ず高い報酬が待っており、人間はチャンスをドラマ化することで、目前の状況を改善できます。人間の技術は、幸福へ永遠に挑戦します。日常の目に見えない可能性への本能的な自己献身。キーワードは「大望」。
タロット対応
この度数のタロット対応は、カップ5(目的)/ペンタ2(手段)です。ドデカテモリーは山羊座。
引き続き、カップ5の感情的なショック、インパクト、心を揺さぶることが目指されます。
その手段としてペンタ2。まず絵だけ見ると、2枚とも背後には砂金を取っていたかもしれない川や水があります。ペンタ2は砂金を取るお盆をふるいにかける動作や、のるかそるかの賭けをしている様子、波立つ水は、この事業の浮き沈みの激しさを示してもいます。
ペンタは物質的、あるいは経済的・社会的なエネルギー。2は二つのもののつながり。物質的なものを2つ手に持ってあっちからこっちへとエネルギーを動かし続ける。同時進行の器用さや、二者間の縁や契約、上がったり下がったりの相場変動などを起こすことによって、カップ5の心の揺さぶりを実現しようとする。
この度数に太陽を持つ人物
映画監督 周防正行
監督作「Shall we ダンス?」、二人の人間によって行われる社交ダンスは、ペンタ2の二者間のつながりや変動に関連しているように思われます。他の作品でも二者間の関係にまつわるもの(「しこふんじゃった」相撲、「それでもボクはやっていない」被害者と加害者に疑われた人)があります。
リーディング結果の見直し
ソード6もつながりに関係するカードですが、逆位置なので、ソードじゃなくてペンタ(観念的じゃなく実質的な)、6じゃなくて2(いろんな引き出しがあるのではなくより直接的でストレートな)関わりを目指そうとしているのかもしれません。
みなさんのカード
4度
3度
参考:サビアン研究会、Dane Rudhyar「An Astrological Mandala」、「The Astrology of Personality」、Marc Edmund Jones「The Sabian Symbol In Astrology」、アンソニー・ルイス「完全版タロット事典」