サビアンシンボルにタロットを使って二つのアプローチをしています。一つはサビアンのイメージからスプレッドを作り、カードを引いてリーディングしてみること。これは「その度数におけるその人の発達状態」を読み解く取り組みです。もう一つは度数に対応するカードからサビアンを考察してみることです(対応表はこちら)。
スプレッド
1.岩場
2.高波
岩場カードは強さと安定性を示します。
高波カードはそれに迫る変化。
岩場は高波への抵抗力を持っています。
リーディング結果
1.岩場:ソード6
2.高波:ペンタキング逆
ソード6の岩場、岩場じゃなくて船ですね。強さと安定性を持った船、知的コミュニケーションの強さ。
高波はペンタキング逆。ビジネスを転覆させようとする変化の波。指導的立場から落とそうとする。岩場=船はこの波に対話やコミュニケーションによって抵抗する力を持っている。話し合うことによってビジネスも回りますよ、という感じ。
解説の要約
ルディア:海の高波に耐える巨大な岩場
陸は海からゆっくり出現しますが、いったん形成されれば嵐にも負けず、変化に対して強靭な抵抗力を発揮します。同様にある文化が、特定の考え方や感じ方、行動様式を具体的な慣習で表現すれば、その変化も緩慢なものとなります。ここでは共同生活の方法がどのように拘束力と抵抗力を持つようになるかが示されます。この強さと安定性は、人間の社会生活に必要な要素です。キーワードは「安定性」。
ジョーンズ:堂々たる岩石海岸
人間は現実の中心を自分の中に持っていれば、自分が動き続けるために、自然の静的な構成要素を信頼して利用できます。人生のあらゆる局面で、自己の全体的関心に注意を払い続ける必要があります。永遠で普遍的な、純粋な経験の高揚。あらゆる不測の事態にも落ち着いた精神と堅固な人格で、他の仲間たちもそれに備えることができるようにします。キーワードは「安定、固定」。
ルディアは集団生活や社会の安定性を、ジョーンズも仲間たちを不測の事態に備えられるようにする人格の堅固さを説明しています。
タロット対応
この度数のタロット対応は、カップ5(目的)/ワンド10(手段)。ドデカテモリーは射手座。
目的カードは引き続きカップ5。心の揺さぶり、感情的ショックやインパクトを与えることが目指されます。
その手段となるのがワンド10。ワンドは熱意や情熱、個人の尊厳。10はそれらが絶対化し完成した状態。自分がやりたいと思ったことは他のすべてを犠牲にしてでも、いかなる重圧があろうともやるぞ!という徹底したモチベーションです。
ワンド10を揺るがぬ岩場が、砕ける高波をカップ5がイメージ化しています。
この度数に太陽を持つ人物
ミュージシャン フランク・オーシャン
フランク・オーシャンはキャリアのはじまりにレコードレーベルDef Jamと契約しましたが、そのやり方が気にいらず自分のデビューミックステープをレーベルとは無関係に自主リリース。7年かけてマネージャー、広報担当者、弁護士などを入れ替え、Def Jamから全ての自作の権利を買い取ります。しかもDef Jamでの最後のアルバムリリースの2日後、こっそり制作していたもうひとつのアルバムを自主レーベルからリリース。ビジネスのコントロールを自分の手に取り戻しました。すべての権利、権限、責任、制御を自分の手にしようとする点がワンド10的と言え、それは人々の心を揺さぶる音楽(カップ5)を作るために行われています。
リーディング結果の見直し
ソード6による対話は、ワンド10的な「とことんやってやるぞ!」という姿勢で行われており、それは対話によって心を揺さぶるためのもの。
みなさんのカード
本日もトライありがとうございました!
4度
参考:サビアン研究会、Dane Rudhyar「An Astrological Mandala」、「The Astrology of Personality」、Marc Edmund Jones「The Sabian Symbol In Astrology」、アンソニー・ルイス「完全版タロット事典」