吉凶だけじゃない! タロットの読み直し

タロットで悪いカードが出るとガッカリしてしまいます。有意義なリーディングに変えるため、カードをもう一度観察してみましょう。実際にTAZNが行ったリーディングを例にしていきます。

第一印象が残念でもポジティブなメッセージを受け取りたい

「凶」カードが出ると残念に感じます。しかしそのカードに別の解釈もありえると考えれば、よりよいメッセージを探せます。

どんなタロットリーダーにも、出てきたら一瞬ガッカリしてしまうカードがあるものです。悪い状況や結果、凶の運勢を示すように見えるカードです。しかし、タロットは良いか悪いか、吉か凶かだけを読み取るものではありません。

どのカードにも、ポジティブな解釈とネガティブな解釈の両面があります。逆位置のカードでも同じです。カードをもう一度よく観察し、考証しましょう。悪く感じるカードこそ、丁寧に読み取れば役立つメッセージを教えてくれます。

今回はTAZNの実例に基づいてご説明します。「行く年来る年スプレッド」を使い、年末に「行く年」と「来る年」を示す2枚を引きました。

第一印象「勇敢さは消える。経済的な難あり」

カードを引いて感じたのは、少し残念な気持ちでした。吉凶で言えば凶寄りの印象です。

一枚目の「行く年」はワンドのナイト。勇敢で情熱的な姿勢を示します。このポジションは「もうサヨナラしてもいいもの」。勇敢さや情熱とサヨナラする。数ヶ月前のワークで印象的に登場し、お守り代わりとしてスマホの待受画面にしていたカードです。頼りにしていたものだっただけに、「もう役目は終わった」と去っていくようで名残惜しく感じました。

二枚目の「来る年」は「新しくお迎えするあなたのパワー」を示すポジションです。カードはハザード(ペンタクル)のエース、逆位置。正位置なら物質的なエネルギー、お金、仕事などの源、はじまりのパワーです。しかし逆位置はそれらの抑圧、「経済的なリソースやパワーがない」。新しい年は経済的に難あり、という凶運勢の印象。正位置だったら良かったのに。

行くものは名残惜しく、来るものは凶。しかし新しい年を凶で始めたくはありません(誰でもそうだと思います!)。カードを見直し、第一印象を超えた有効なメッセージを探しましょう。焦点となった3つのポイントを見ていきます。

ポイント1:逆さまの絵として見る。「地下へ伸びる根」

逆位置について、単なる意味の逆転ではない解釈を試みます。逆さになった絵の見え方から考えました。

この絵は、墓中の故人がゾンビとして復活し、地上へ手を伸ばす瞬間です。埋められていたものが初めて地上に現れる。未来に向けて登場していく最初の一手。植物で言えば「芽生え」に相当します。

逆位置の場合、上に伸びた手は下向きになります。ここからいくつかのことが連想されました。①地上ではなく地下へ。②登場するものではなく、隠れているもの。③未来に向けて目覚めるものではなく、過去に向けて眠るもの。④芽ではなく、根。

これらの連想から「過去に向けて深く土地に眠っている価値とはなんなのか?」という問いかけが浮かびました。下に向かって掘り下げていく、ルーツ(根)に潜っていくイメージです。

ポイント2:スマホで拡大、新しい発見。「遺言と遺産」

カードを拡大してみると、今まで気付かなかった発見がありました。スマホのカメラを使います。

ハザードのエース逆もスマホの待受画面にしようと写真に撮りました。すると拡大された画像に、これまで気付かなかった細部が見えてきたのです!

背景に書かれた文書の「Will and Testament(遺言状)」という題名です。カードが正位置の状態では、文書は逆さです。遺言を残して亡くなった故人が、ゾンビとなって遺言状をひっくり返し撤回する。「やっぱり遺産は私のもの!」という物語も見えてきます。

逆位置では文書は正しい向きとなり、地下に潜って消えたものの遺言が現れます。遺言があるなら、なにか遺産が隠されているかもしれません。

ポイント3:ポジションの意味を離れる。「過去への冒険者」

スプレッドのポジションに与えられたキーワードも絶対とは限りません。ポジションの意味に限定されず、カードたちが動き出します。

ハザードのエース逆に過去へのイメージが生まれました。これは過去に消えるポジション、「行く年」カードの解釈も変えます。ワンドのナイトを去るものではなく、過去への冒険者として受け取ってもいい。サヨナラではなく、過去の遺産を探す同行者と見なせばいい。名残惜しい別れが、再び共に歩むものになってくれました。

新しいメッセージ「過去と土地のルーツを探る冒険へ!」

3つのポイントから2枚のカードを再解釈しました。凶の第一印象はどんなメッセージに変わったでしょうか。

「来る年」は、過去に消えゆくもの、土に隠されたルーツ、そしてその遺言にフォーカスされました。「行く年」は、過去やルーツへと時間を遡る冒険の、勇敢で情熱的な同行者になってくれます。「過去と土地のルーツを冒険し、眠れる遺産を探す情熱の旅へ」これが来たるべき年への新しいメッセージです。新年のテーマが見えてきました。

第一印象の「勇敢さは消える。経済的な難あり」から大きく変化したのがわかるでしょう。凶に見えたカードも丁寧に見直していくことで、有意義なメッセージに生まれ変わります。今回のリーディングは、自分の興味を思い出させてくれるものでもありました。登場したカードにガッカリしても、自分のためになるメッセージを諦めないことが大事だと感じる体験でした。

今回は3つのポイントを取り上げましたが、他にもいろいろな観点での見直しが考えられます。残念に感じるカードが出ても、ぜひよく観察してみてくださいね。

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と、いうわけで2023年になりましたね。新年あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

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