この「サビアンシンボルのタロットワーク」では、サビアンにタロットを使って二つのアプローチをしています。一つはサビアンのビジュアルイメージからスプレッドを作り、実際にカードを引いてリーディングしてみること。これは「その度数におけるその人の発達状態」を読み解く取り組みです。もう一つはその度数に対応するカードから、サビアンシンボルを考察してみることです(対応表はこちらにあります)。
解説の要約
ルディア:逮捕された二人の男
秩序が安定と一貫性を保つには、制裁の適用により異質なものを追放するか、あるいは刑務所に隔離する必要があります。秩序に反した行動する個人は罰せられるリスクを冒しますが、ここでは確信や深い望みのためにそれを引き受ける力が示されている、と見ることもできます。しかし結果に向き合うことは必要です。二人の人物は二極化を示唆し、単なる一個人としての無謀な発作を超越する目的を示しています。
ジョーンズ:逮捕された二人の男
個人が自分を曲げず、自分の一貫性を最大に要求しています。人間の本性には、内的な能力と外的な能力のバランスを取る強制が課せられています。責任について示されていますが、それは人生の役割の制限としての責任ではなく、与えられた状況から潜在する価値を引き出すという責任です。特別な才能への高い挑戦があります。キーワードは「結果、帰結、重要性(CONSEQUENCE)」。
この二つの解説を見比べると、両方とも「一貫性」という言葉が出てきます。ルディアではそれは秩序の一貫性、ジョーンズは個人の一貫性です。社会秩序と個人のそれぞれが、自分の一貫性を貫こうとしてぶつかり合っている、と見ることができそうです。
タロット対応
この度数のタロット対応はソード3/ワンド4・ペンタ5です。
引き続きソード3の知性の発展が目的となります。その手段となるのはワンド4とペンタ5。ここはドデカテモリーが牡羊座から牡牛座へ切り替わるポイントなので、手段カードは2枚となります。
ワンドは精神や情熱、4は安定や秩序、維持です。熱意が安定し維持される状態を示します。4は解説の要約に出てきた「一貫性」という言葉と対応しそうです。
ペンタは物質、5は破壊です。物質的な困窮を示すカードですが、犯罪行為によって起きた物質的・経済的な損害を示しているようです。またペンタは社会的立場にも関連するスートです。社会的立場が失われた状態は、逮捕によって引き起こされます。
ここではワンド4からペンタ5へ移り変わります。元々個人の側にも社会の側にも、ワンド4的な一貫性のある意欲がありました。高い精神性が具体的なぶつかり合いを起こし、犯罪行為によるペンタ5的な物質的・経済的損害や、社会的立場を失う逮捕につながっていきます。
精神や情熱の一貫性と、物質的打撃により、知性の発展を目指す度数と言えそうです。
スプレッド
1.男
2.男
3.逮捕
2枚の男カードは、個人的な確信や深い望みです。
逮捕は、それに伴う社会的リスクを示します。
リーディング結果
1.男:ソードナイト逆
2.男:ワンド7
3.逮捕:ペンタキング
ソードナイト逆の男、主張する気がないことを主張する、あるいは特に主張するべきことがない。
ワンド7の男、自己主張、自分の個人的権利を主張したい。
二枚合わせると、特に言いたいことや理念はないが、自分の存在は主張したい、という二人組。理由なき反抗。
逮捕はペンタキング。社会システムの構造。これは社会そのものの支配力を示しているようです。
絵で見ると、真上から指図してくるペンタキングに、下からワンド7が反抗的に突き上げる、ソードナイト逆は「知るもんか!」とその支配下から脱出しようとしているようです。
みなさんのカード
本日もトライありがとうございました!
16度
参考:サビアン研究会、ルディア「An Astrological Mandala」「The Astrology of Personality」、ジョーンズ「The Sabian Symbol In Astrology」
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