朝露は、空気中の水蒸気が夜の冷気で冷やされ水滴となったものです。一日のうちで一番冷え込む時間帯を過ぎ、日の出によって朝露たちは野の一面でキラキラと輝きます。これは悲しみの夜に勝利した光の祝福によって、全てのものが新しくなり、涙すら宝石に変わることを示しています。
9度の職人が作り上げた花器のガラスの輝きが、ここでは一面に広がっているように見えます。ガラスは熱によって溶かされ、冷えることで形を固定させましたが、ここでは冷気で露が形となり、温かい太陽の光で輝きます。
また7度の無数の星々が、ここでは地上で輝いているようです。8度活動家が永久不変の星座の理想を地上へ下ろそうとしたことが、10度では部分的に、朝の短い時間だけだとしても実現したのかもしれません。それは星座の夜ではなく、朝の太陽の光の中にあります。
朝は経験が繰り返される度に訪れる活性化やリフレッシュの象徴であり、自然が絶え間なく個人の目的や努力に祝福を与えていることを示しています。人生に夜が訪れたと思われた時、人間が手にしている思いがけない資源があります。
スプレッド
1.陽光
2.朝露
陽光は、長い夜を乗り越えた個人の魂の中に湧き上がる高揚感です。
朝露は、夜の冷たい空気が沈殿させた深い感情の水分を示します。
陽光は意義のある光によって朝露を輝かせ、祝福します。
リーディング結果
1.陽光:ソードのキング
2.朝露:魔術師
ソードキングの陽光、知性の光。理解を野に行き渡らせ、祝福する。
魔術師の朝露。冷たい空気によって沈殿した、何かを始めようという意志の感情。知性の光で理解が野に満ち、この意志も目覚め活性化します。
8〜11度にかけて全てのスートのコートカードが正位置で登場しました。しかもキングが3枚でなかなかパワフルです。
魔術師は6度ヒッピー少女に逆位置で登場していました。古風の女性を前にしてなんとなく怖気づいていたりモヤっとしていた意志があり、それがついにここで夜明けを迎え活性化するようです。
獅子座9度のリーディングを物語化する
このシリーズとは別の記事なのですが、
スプレッドが「あらすじ」、カードが「本編」を語っている、と考えてみる。という試みをしていました。それに従って獅子座9度のスプレッドと、そこで自分が展開したカードの物語化を試みてみました。
いつも吉田結妃さんがやってくださっている短歌・俳句でリーディングする、の発展型のような感じですね。こういう読み解きもおもしろいかな、と思うのでよかったらみなさんもチャレンジしてみてください。
サビアンシンボルからタロットのスプレッドやワークを作っています。「そのサビアンシンボルの意味を探る」のではなく、「その度数におけるその人の発達の状態」を読み解く取り組みです。しかし個人の発達状態を通じてサビアンシンボルの元型を透かし見ることもできるかもしれません。
参考にしているのはサビアン研究会での学びと、ルディア「An Astrological Mandala」「The Astrology of Personality」、ジョーンズ「The Sabian Symbol In Astrology」。
コメントを残す