キーワードではなく、キーワードの源にあるカードのエネルギーの本質で読む。
●タロットのセルフリーディング代読します − 自分のために引いたカードが読めないときのリーディングサポートというタロット代読サービスをやっているのですが、そちらへ届いた質問がここの読者さんにとっても役立ちそうなので、回答を少し修正して転載します。
タロット解説本に載っているカードのキーワードをどう受け止めればいいか、という質問について。
まず、本では単体のカードに対してキーワードが付与されていますが、複数枚のスプレッドではカード同士が影響しあって本のキーワード通りには読みずらくなります(英語の文を日本語に直訳してるようになります)。例えばカップ6だけが出ていれば「仲良くしたい」みたいな読み方もできますが、魔術師やペンタクル8逆が一緒にいたらその影響も受けます。
カードを単独で読む場合と、スプレッドを解釈する場合ではカードに付与される意味合いが変わってくる、という話ですね。さらに続きます。
また大抵の本に書かれているキーワードは、「そのカードの持っているエネルギーが、特定の状況で具現化されたときに起きうる具体例」を示していますが、本当はそうしたキーワードを使って読むのではなく「それぞれのカードの持っているエネルギーの本質的な特徴」を理解し、そのとき立てられた占いの質問や状況に当てはめて読む必要があります。
「そのカードの持っているエネルギーが、特定の状況で具現化されたときに起きうる具体例」、なんてまどろっこしい言い方・・・。
例えば恋愛関係のある特定のステージでは、このカードはこういう現象として現れるよ、という具体例、とでも言えばいいでしょうか。例えば本には「愛と新しい関係においてオープン」とか「恋のリスクを引き受ける」とか「恋に落ちる、のぼせあがる」「パーティ」「疑い」といったキーワードが書かれます。でもこれらのキーワードの裏には、そのカードのエネルギーの本質的な特徴があるよ、キーワードではなくその本質の方を実際に占いたい状況に当てはめる必要があるよ、と言いたかったのです。
自分の場合は、数秘術を通してタロットの本質的エネルギーに触れていった感じです。占星術とかカバラも役立つと思います。
ずっと前にtwitterでつぶやいたこれにも関係がある。ここでは「カードのエネルギーの本質的な特徴」を「絵の元となった形而上的な原理」と言っています。
つまり、「カードの絵」も、「本に載っているキーワード」も、源を辿るとその解釈の元となった原理や本質があるんだよ、と。
●ずっとここで話している「絵を描いてカードを引く」のワークも、「その絵とカードに共通する原理、エネルギーの本質」にたどり着き、そこを経由して絵とカードを行き来する、みたいなことをやっているのかもしれない。
このワークはタロットサークルでもやってもらっていて、その中で「カードと絵が会話している」みたいに読み解いてくれた方も。これもこれでおもしろい。
●このワークからの発展型を考えていて、絵の代わりに身体動作に対してカードを引く、というもの。ダンサーに自分の動作についてカードを引いてもらうのもおもしろそう。以前「ゾンビタロットボディワーク」という試みを何度かやっていて、それは「カードの絵を自分たちの体で再現してみて、なにを感じるかな」というものだったけど、それとはまた違う身体とカードの関係性が見えてくるかもしれない。
●これはまだやらずに寝かせているけど、もう一つ考えている「ある社会問題についてカードを引き、その問題について考えるためのフォーカスポイントをもらう」というワークもある。アートと社会問題のワーク、ほとんど同時に思いついていて、これらは自分の中ではかなりつながりがある。そこに身体というテーマも出てきた。「アート」「社会問題」「身体」この3つにタロットを使ってどう接近するか、みたいな三本柱、にしてもいい。ひっくるめていうと、どうやって世界にタロットを使って触れるかどうか。
●今日はこのくらいです。みなさまどうぞよいクリスマスを!