黒人少女は機会の平等を求めて、人種差別的な偏見や先入観と戦っています。こうした偏見は過去から続いてきた亡霊であり、それは精算されることが求められます。この少女はジョーンズ版だと「アンクル・トムの小屋」に登場する黒人奴隷の少女トプシーとなっています。彼女は手のつけられないいたずらっ子で、奴隷制に反対する理想論者の女主人の手を焼かせますが、純真な少女との出逢いで改心します。差別的な社会と同時に、トプシー自身も過去を精算し、新たな人間として生まれ変わる必要があったのかもしれません。
11度の開拓者たちは、未経験の分野で新たな人生を始めるつもりが、自分自身の過去によって条件付けされていることに気付きます。かつての人生の亡霊や、自分自身とはこういうものだ、と特定していた社会的なパターンの記憶です。こうした先入観や偏見、古い期待は、新しい経験を活かす個人の成長のために精算される必要があります。
5度革命的な雑誌、8度ストライキのときのような抑圧と反発が描かれているシンボルです。しかしここではより個人的なアイデンティティのための闘いが起こっています。
真の個人になるために、相手が差別的な社会であろうと、自分自身であろうと、過去から解放されるための闘争が求められています。
スプレッド
1.黒人少女
このカードは過去の亡霊を精算するための闘争を示しています。過去から無自覚に引きずっていた偏見や先入観、期待を精算して真の個人となるための闘いです。これは周囲に向かって闘うこともあれば、自分自身への自問自答としても現れるでしょう。
リーディング結果
1.黒人少女:カップキング
大きな心で人々の感情を包み込むための闘争。無自覚な感情の軽視、あるいは未熟な感情的振る舞いという過去の亡霊を精算するための闘い。
11度のカップナイト逆の開拓者と、カップのコートカードの成長が見られます。ナイト的ではなく、キング的な感情の使い方、責任の持ち方への成長する必要があります。
みなさんのカード
11度
10度
サビアンシンボルからタロットのスプレッドやワークを作っています。「そのサビアンシンボルの意味を探る」のではなく、「その度数におけるその人の発達の状態」を読み解く取り組みです。しかし個人の発達状態を通じてサビアンシンボルの元型を透かし見ることもできるかもしれません。
参考にしているのはサビアン研究会での学びと、ルディア「An Astrological Mandala」「The Astrology of Personality」、ジョーンズ「The Sabian Symbol In Astrology」。
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