有名人は誰でも知っている知名度の高い人物です。人々を魅了する力を持っているか、権威的な存在になっているかもしれません。道化師はその有名人を笑い飛ばすように風刺をしています。それによって人々は、魅惑や権威の影響力から目覚め、自由になることができます。
ここでは笑い、ユーモアや皮肉が、社会や文化の価値を評価する強力なツールとして働いています。伝統や社会が私たちの意識に押し付けてきたものを「そのまま受け止める必要はない」と認識させてくれる力です。笑いによる脱・条件付けによって、社会や伝統の偏見や魅惑で隠されてきた、自分の真の個性の発達が起こりえます。
同時に、道化師が有名人をモノマネしても、どうしても真似できない本物の部分があらわになるかもしれません。これも「真の個性の発見」と言えそうです。
牡羊座2度は「コメディアンが人間の本質を明らかにする」というシンボルでした。これは鏡に写った自分の姿を見て、その姿の不完全さを笑える能力、客観的な意識としてのユーモアです。蟹座11度も、自分自身の自動化されていた癖や態度、自分の尊大さを笑い飛ばす能力でもあります。風刺は無意識のうちに「こういうものだ」とされてきた偏見から知的な自由を得るための、より知的な表現です。
10度ダイヤモンドは最も硬い物質で、透明な純粋さを持っているものの柔軟性には欠けていました。11度ではガチガチに固まったものをもう一度柔らかくする知的活動が行われています。ダイヤモンドは社会に対して高い価値を証明できるものですが、それがここでは風刺される権威の側となっているのかもしれません。
8度のうさぎも人間のモノマネをしていると言えますが、それは単なる「お手本」としての模倣でした。ここでは「それはそのままお手本にしていいのか?」という批評としての風刺が行われています。
みんなが知っている有名人をネタにすることで、笑いを共有する人たちには一体感が起こります。これは蟹座が1度から作ってきた共同体の強化のようです。また風刺する側とされる側の間にも、普通ではない不思議な深いつながりができているように感じられます。
スプレッド
1.有名人
2.道化師
有名人は、伝統や社会が我々の意識に押し付けてきたもの、魅惑や偏見による条件付けです。
道化師は、それに過度の感銘を受ける必要はないという認識の道を開きます。また自分の尊大さを笑う能力でもあります。
リーディング結果
1.有名人:ソード6逆
2.道化師:ソード3
ソード6逆の有名人、有名人だから一般の人とは対話しませんよ、というコミュニケーションの断絶に見えます。
ソード3の道化師、それに対していろんな言葉をいろんな角度から突きつけて風刺していく。このカード自体が批判や批評を示しているようにも思われます。毒舌な芸人っぽい。
ソード6逆は、2度魔法のじゅうたんに乗った人のカードでもありました。あのときは地上の人々とフラットに対話しないことで高い視点を得ていましたが、ここでは「そんな高いところから見下ろしてら!」という風刺に対象になっているようです。
みなさんのカード
本日もみなさまトライありがとうございました!
10度
9度
サビアンシンボルからタロットのスプレッドやワークを作っています。「そのサビアンシンボルの意味を探る」のではなく、「その度数におけるその人の発達の状態」を読み解く取り組みです。しかし個人の発達状態を通じてサビアンシンボルの元型を透かし見ることもできるかもしれません。
参考にしているのはサビアン研究会での学びと、ルディア「An Astrological Mandala」「The Astrology of Personality」、ジョーンズ「The Sabian Symbol In Astrology」。
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