一部の鳥は卵を温めるとき、体温がしっかり卵に伝わるようにお腹の毛が抜け落ちます。この地肌の部分を「抱卵斑(ほうらんはん)」と呼ぶそうです。抜けた毛は巣の材料に使われます。抱卵斑ができないカモなどの鳥も、自分の羽を抜いて巣に敷きます。鳥の巣作りは卵を生み、雛を孵すための未来に向けられた行動です。
猟鳥とは、ある制限の下なら法律で狩猟が許可された鳥のことです。この巣で生まれた雛は、将来人間に捕獲され食料となる可能性を持っています。生態系全体の大きなスケールで見れば、異なるレベルの存在に向けて新しい命を生み出しているとも言えます。これは猟鳥自身には意識されていない、本能的なレベルでのより大きな意味の共生です。
この度数はいくつかの角度から、より大きな共同体がどのような努力で未来に向けて再生され、維持されていくのかを示しているようです。
鳥が雛を育てるために巣を作るのは、新しい命を生んで育てていくため。これはもっと大きな生態系への提供ともなります。本能的なレベルでの未来のための努力です。
人間が法律で狩猟に制限をかけるのは、鳥の種を乱獲から守るためです。それによって人は鳥から命の恵みをもらい続けることができます。これは社会的なレベルでの文化や制度を構築する意識的な努力です。
どちらにしても共生と存続のための細やかな努力が行われています。
5度までのような個人と共同体との衝突は、個人を共同体が噛み砕いて消化したことでもう終わっています。ここには共同体の存続への献身があります。
スプレッド
1.猟鳥
2.羽
3.巣
猟鳥は新しく構築されつつある存在への本能的な献身です。
羽はそのための努力。
巣はより大きなスケールで見たときの共同体に提供されうる、新しく構築されつつある存在を示します。
リーディング結果
1.猟鳥:ワンドキング
2.羽:審判逆
3.巣:正義
ワンドキングの猟鳥、本能的に、自分でなにかを作り出していくという献身。
審判逆の羽、びっくりするような大革命や大変化は起こさないように避けるという努力。
正義の巣。新たに構築されつつあるバランス感覚や新しい基準。
環境にインパクトを与えすぎない意味での審判逆と、狩猟のルールを定めた法律として正義を読んでみてもよさそうです。
みなさんのカード
本日もみなさまトライありがとうございました!
3度
4度
5度
サビアンシンボルからタロットのスプレッドやワークを作っています。「そのサビアンシンボルの意味を探る」のではなく、「その度数におけるその人の発達の状態」を読み解く取り組みです。しかし個人の発達状態を通じてサビアンシンボルの元型を透かし見ることもできるかもしれません。
参考にしているのはサビアン研究会での学びと、ルディア「An Astrological Mandala」「The Astrology of Personality」、ジョーンズ「The Sabian Symbol In Astrology」。
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